シリーズ随一の傑作との前評判に大いに期待して公開二日目に池袋まで観に行ってきた。
ハルヒは一期放映時にたまたまやっているのを見て「おお、最近のアニメは凝っているなぁ」と感心した覚えがある。思えばエヴァ以降はノーマルだった自分に、深夜アニメをこまめに見るようになるという悪習をもたらした元凶の作品である。原作は1、2作目だけ読んだが、消失は未読。テレビシリーズは既放送分は見ている。
おおむね面白かったが、不満もいくつか。
・性格設定の変わった長門が好みではない。ただの可哀想な子になってしまっていて魅力に乏しい。
・キョンがどちらの世界を選択するか最初からわかりきっている。平凡な日常の世界側もそれなりの魅力と選択される可能性、メリットを提示していないので、決断のシーンに重みとカタルシスが足りない。
・パラレルワールドものは一話の中でその伏線が全て回収されるべきだと思う。刺された後の解決編を後日のお楽しみとしたのはマイナス。(まぁこれは原作がそうなのだろうから仕方ないか)
SF者的にはストーリーそっちのけで文芸部室の机の上の「世界SF全集」や、シモンズのハードカバーや国書のクトゥルー本をはじめとする偏った蔵書、エピローグの新装版「たったひとつの冴えたやり方」なんかに目が行って困った。これがケッテンクラート症候群というやつか。
エンドロールでは
「ハイぺリオン」ダン・シモンズ 酒井昭伸/訳
と流れてニヤニヤしてしまう。しかしこの話の根幹に関わっているわけでもないのになぜこんなVIP待遇?

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