ネット上で発見した「ゼロ年代SFチェッカー」をやってみた。
書影はアンソロジー「ゼロ年代日本SFベスト集成」

この本の出版との連動企画として、書評・翻訳家の大森望氏が2000年以降に国内で出版されたSFからチョイスしたのが上記リンク先の、ゼロ年代SFベスト100作。
あまり尖っていないセレクションで、まぁ誰が選んでもこの辺かなという王道ベスト。
海外作品の翻訳は、旧作の改訳や未紹介作の翻訳、オリジナルのアンソロジーなどが大部分を占める。
原著が2000年以降のものは少ないので、「ゼロ年代」という看板に疑問も感じなくもないが、まぁしょうがない。
結果:100タイトル中 51 作品です(平均は 20.35 作品)。 1043 人中 57 位でした。
ちなみに読んでいたのは以下。
- 池上永一『シャングリ・ラ』角川文庫
- 伊藤計劃『虐殺器官』ハヤカワ文庫JA
- 伊藤計劃『ハーモニー』早川書房
- 伊藤計劃『伊藤計劃記録』早川書房
- 上橋菜穂子『獣の奏者』講談社文庫
- 冲方丁『マルドゥック・スクランブル』ハヤカワ文庫JA
- 円城塔『Self-Reference ENGINE』ハヤカワ文庫JA
- 奥泉光『鳥類学者のファンタジア』集英社文庫
- 恩田陸『月の裏側』幻冬舎文庫
- 小林泰三『海を見る人』ハヤカワ文庫JA
- 北野勇作『かめくん』徳間デュアル文庫
- 桜庭一樹『赤朽葉家の伝説』創元推理文庫
- 田中哲弥『猿駅・初恋』早川書房
- 田中啓文『銀河帝国の弘法も筆の誤り』ハヤカワ文庫JA
- 谷川流『涼宮ハルヒの憂鬱』角川スニーカー文庫
- 津原泰水『バレエ・メカニック』早川書房
- 飛浩隆『グラン・ヴァカンス 廃園の天使1』ハヤカワ文庫JA
- 野尻抱介『太陽の簒奪者』ハヤカワ文庫JA
- 長谷敏司『あなたのための物語』早川書房
- 古川日出男『アラビアの夜の種族』角川文庫
- 古川日出男『サウンドトラック』集英社文庫
- 牧野修『楽園の知恵 あるいはヒステリーの歴史』ハヤカワ文庫JA
- 森見登美彦『四畳半神話大系』角川文庫
- グレッグ・イーガン『万物理論』創元SF文庫
- グレッグ・イーガン『しあわせの理由』ハヤカワ文庫SF
- グレッグ・イーガン『ディアスポラ』ハヤカワ文庫SF
- コニー・ウィリス『犬は勘定に入れません あるいは、消えたヴィクトリア朝花瓶の謎』ハヤカワ文庫SF
- コニー・ウィリス『航路』ヴィレッジブックス
- ジーン・ウルフ『ケルベロス第五の首』国書刊行会
- ジーン・ウルフ『デス博士の島その他の物語』国書刊行会
- マイクル・コーニイ『ハローサマー、グッドバイ』河出文庫
- ダン・シモンズ『イリアム』ハヤカワ文庫SF
- ジョン・スコルジー〈老人と宇宙〉シリーズ ハヤカワ文庫SF
- ブルース・スターリング『タクラマカン』ハヤカワ文庫SF
- ニール・スティーヴンスン『ダイヤモンド・エイジ』ハヤカワ文庫SF
- シオドア・スタージョン『海を失った男』河出文庫
- シオドア・スタージョン『不思議のひと触れ』河出文庫
- ジョン・スラデック『蒸気駆動の少年』河出書房新社
- テッド・チャン『あなたの人生の物語』ハヤカワ文庫SF
- アヴラム・デイヴィッドスン『どんがらがん』河出書房新社
- トマス・M・ディッシュ『アジアの岸辺』国書刊行会
- ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア『輝くもの天より墜ち』ハヤカワ文庫SF
- アルフレッド・ベスター『ゴーレム100』国書刊行会
- テリー・ビッスン『ふたりジャネット』河出書房新社
- クリストファー・プリースト『双生児』早川書房
- チャイナ・ミエヴィル『ペルディード・ストリート・ステーション』早川書房
- R・A・ラファティ『地球礁』河出書房新社
- R・A・ラファティ『宇宙舟歌』国書刊行会
- スタニスワフ・レム『ソラリス』国書刊行会
- スタニスワフ・レム『天の声,枯草熱』国書刊行会
- 中村融&山岸真(編)『20世紀SF』全6巻 河出文庫
上の既読リストから個人的に5作選ぶなら
・円城塔『Self-Reference ENGINE』
これは初読時の衝撃が凄かった。既存の流れとは明らかに異なる、まったく新しい感覚の才能が現れたと思った。
・古川日出男『サウンドトラック』
「アラビア~」の方が世評は高いようだが、より尖ったビジョンのこちらを採りたい。
・グレッグ・イーガン『しあわせの理由』
「祈りの海」の方が粒はそろっているが、これは表題作が最強。SF読みじゃない人にこそ読んで欲しい、SF短編の記念碑的作品。
・コニー・ウィリス『航路』
SF成分は低いかもしれないが、当代随一のストーリーテラーならではの筆力で、読み出したら止められなかった。ウィリスは泣かせが演歌じゃないのが好き。メイジー可愛すぎ。
・中村融&山岸真(編)『20世紀SF』全6巻
最近のSFアンソロジー隆盛の元祖的存在。収録作のレベルの高さは今もって最高水準。「80年代SF傑作選」と双璧。
しかし100作品のうち、半分程度しか読んでないのか。まだまだ修行が足りない。

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