8月に読んだ本メモ

だいぶ後からさかのぼっての更新

<8月に読んだ本>
8月15日(月)「2002年のスローボート」古川日出男 文春文庫
8月21日(日)「サヴァイヴ」 近藤史恵 新潮社
8月25日(木)「テメレア戦記Ⅰ 気高き王家の翼」 ナオミ・ノヴィク 那波かおり/訳
8月26日(金)「SFマガジン2011年07月号 特集:伊藤計劃以後」
8月27日(土)「ロングライダース1.5」同人誌
8月29日(月)「SF マガジン2011年08月号 特集:初音ミク」

この月は、取り立てて印象に残った本は無いかな。そもそもあんまり読めなかった。

「2002年のスローボート」古川日出男
「サウンドトラック」以降読んでなかったのでひさびさ。「ベルカ~」が犬がひどい目にあう話らしいと聞いてからちょっと敬遠していた。
本作は村上春樹の「中国行きのスローボート」に捧げたオマージュ作品とのこと。ちなみに村上春樹のお小説は、恥ずかしながら1冊も読んでいない。食わず嫌いで読まないでいるうちにどんどん偉くなってしまい、ますます今さら読めなくなって困っている。
自転車乗り的には、第一部の舞台になる奥多摩のあたりの、微妙にディスった描写が楽しい。青梅街道をカーチェイスする描写とかすごい目に浮かぶ。
喫茶ヘイトカ、牛丼屋の凄腕料理人、女子高生板前とか設定やキャラが面白かった。最後の方の第一部の少女の身内からの手紙のシーン、泣かせは演歌なんだけど許せた。古川さんは演歌というか、ベタなものを信じているような(あるいは信じようとしているような)世界に対する姿勢が好き。

「サヴァイヴ」 近藤史恵 新潮社
この作者のロードレースものは3冊とも読んだが、これが一番よかった。
前作まではミステリ仕立てのため無茶なトンデモ動機なんかが気になったりしたが、そういう部分での違和感をあまり感じなかった。
シリーズ主人公の白石がメインの話は1編のみ。あとは伊庭や石尾や赤城ら脇役達のサイドストーリー。冒頭のパリ・ルーべの話が良かった。うざい記者が、衝撃を受けるラストに感じる爽快感。自転車というものの凄さ、奥深さを、もっと他の人にも理解して欲しいという、自分の普段抱えてる欲求が叶えられて、溜飲が下がる思いがするからだろう。

「テメレア戦記Ⅰ 気高き王家の翼」 ナオミ・ノヴィク 那波かおり/訳
ストレスの無い、どちらかといえばローエイジ向けのファンタジー。でもおっさんが主人公。
テメレアの「ふふん」って相槌がかわいい。マキャフリィのシリーズより好き。英仏のドンパチが舞台なのでどうしようもないが、竜同士で傷つけあうのには少し抵抗感があるから空戦シーンでのれない・・・。

「SFマガジン2011年07月号 特集:伊藤計劃以後」
あらかた発売月に読んだが、残り三分の1くらいをようやく読了。「ハーモニー」ディック賞特別賞受賞と、3・11とSFについてと、この雑誌にしてはタイムリーな話題が並び、再読しても読み応えがあって面白かった号。
「高い城の男」の論考「ウクロニーと易経」も掲載されていて、なんだか号全体で統一感が感じられた。
読みきり小説は「「僕の物語」における「の」の物語」木本雅彦 のみ?
なかなか達者で楽しめた。しかし国内SFは伝統的に山田正紀に神林、円城と原語や記述に関するSFが以上に多い。

「SF マガジン2011年08月号 特集:初音ミク」
1995年のエヴァ特集の時も増刷しなかった「SFマガジン」が奇跡の増刷を行ったという伝説の号。
ミクは人並みには聴いてるとは思うけど、曲やキャラそのものに対してはそれほどハマらなかったなぁ。現象や考察の対象としてはすごく面白いとは思うけど。
「いま集合的無意識を、」神林長平
SFファン感涙の超展開。神林さん、こんなもの書くんだな・・・。ほんとびっくりした。
自分には伊藤計劃の凄さっていうのはイマイチわかりずらい部分があって、小説の筋をただ追っているだけでは、クールなスタイルの達者な書き手程度にしか感じなかった。
「喪われた惑星の遺産」山本弘、「DIVAのゆらすカーテン」泉和良、「謳う潜水艦とピアピア動画」野尻抱介のミク小説3編は、どれも今ひとつ。強いていえば山本弘のものがいいか。はやぶさの擬人化テーマっぽい感じ。
ピーター・ワッツ「天使」。神林長平や伊藤計劃なら同じテーマでもっと面白く書けそうな気がする。あまり買わない。
「ロングライダース1.5」同人誌
新宿のコミックZINで店頭購入。
コミックエッセイがレベル高かった。面白い。本腰を入れて描けば普通に単行本で商業出版できそうな。あとは乗り始めのころの話には共感してしまう。この時期にしか味わえない、新しい世界が開けていく感覚を読むのが好きだ。
テキスト原稿がブログで既読のネタが多かったのは少し残念。
いろいろ薀蓄を読むのは好きなので、再読にも関わらず楽しく読んだが、一方で自分はぜんぜん機材には拘らないタイプだと再認識。いいじゃん走れれば。みんな細かいこと気にしすぎだよ、みたいな。

距離の長いブルベではアルミが多いという記述があった。
自分はそれしか持ってないからアルミでブルベ出てるだけです。でもハイエンドのカーボンだと怖くて外に放置して仮眠とかしにくいからセカンドバイク使ってる人が多いんじゃないかなぁ。後はラフに扱える手安さとか。

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