カーが好き

本、マンガ

先週のことだが、昔から欲しかった本を入手した。
クリスマスプレゼントを買った帰りに、立ち寄ったジュンク堂にて見つけた一冊。

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「コナン・ドイル」 ジョン・ディクスン・カー 大久保康雄 ハヤカワポケットミステリブックス460
言わずと知れた「ホームズ」シリーズ生みの親のコナン・ドイルの伝記を、よりによってジョン・ディクスン・カーが2年かけて書いたという、夢のような一冊。

SFでたとえるなら、ウェルズの伝記をクラークが書くみたいなものか?
むかしポケミスの目録で見つけ、読みたい!と思ったが、ずっと絶版で、古本屋でもぜんぜん見かけなかった。
ポケミスなのに2,900円もしたので、うっ、と思ったが、勢いで購入してしまった。丸善とジュンク堂での限定復刻とのこと。少部数刷なのだろうから、この価格もやむなしといったところか。
学生時代は欲しい本は足で探せたが、務め人になったら本は一期一会。
「欲しいと思った本は買う、あとで欲しいと思うかもしれない本も買う」は至言だ。

まだ読み始めたばかりだが、晩年、心霊現象にはまって、妖精探しなんてやっていたドイルをどう描くのか、興味津々。まぁ名著とのうわさは聞かないから、それほどの内容ではないんだろうけど、組み合わせだけでロマンがあるからいいのだ!

海外ミステリは、あまり得手ではない。
オールタイムベスト20くらいの有名どころは読んでいるが、系統立てた読み方をしていない。
ビッグ3でもクリスティはさすがにおもしろいので9割方読んだが、クイーンが性にあわず、代表とされる5~6冊を読んで挫折。文章が地味で、興味が持続できなかった。自分は論理的展開みたいなものにたいして興味がないようで、以降、このジャンルには深入りしなかった(代わりに姉は海外ミステリの蒐集が趣味。自分はSF者なので理想的なすみわけができている)。

そんな自分だが、カーには例外的にはまった。
ジョン・ディクスン・カー(別の筆名カーター・ディクスン)は、密室殺人、不可能状況における殺人を好んで取り上げたアメリカの黄金時代のミステリ作家。まずカーって名前の響きからしてていい。エジプトの呪術師みたいな怪しげな感じ。

作品はケレン味たっぷりで、毎回予想外のネタで驚かされて、本当に楽しい。
1例をあげれば、1回も出てこない登場人物が犯人の作品などもある。しかもいちおうぎりぎりでフェアプレイ。

いちばん好きなのは、なんだろう。
極端にレベルの落ちるものがなく、逆に飛び抜けた傑作というものも少ない気がするが、一般的には「皇帝の嗅ぎ煙草入れ」が正統的で、均整がとれていてミステリとしてよくできていると思う。
マイベストは「白い僧院の殺人」かな。謎の不可能性が非常に高いし、雪に覆われた僧院の清新で静かな雰囲気がいい。

文庫で出ているものは、創元の「血に飢えた悪鬼」が入手できないうちに目録落ちしてしまったが、これ以外はすべて読んだ。というこのエントリ書いている最中に、ネット書店で中古美品を見つけてしまったので、これも勢いで購入。2,500円強。
しかし便利な世の中になったもんだ。

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