箱根にて、最近気になっていたヴァイオリニスト、ジェラール・プーレの演奏会があると知り、片道120kmと手ごろな距離なので、自転車で行くことにした。神奈川の南の方はあまり走ったことがないので、ちょうどいい機会だし、すこし守備範囲を広げてみたい。
朝の06:00に出発。
笹目通りから、谷原の交差点で富士街道に入り、小平から小金井街道で府中まで南下。西武線の花小金井駅06:50。

関戸橋で多摩川を越える。永山から橋本のあたりは、多摩ニュータウン通りではなく1本南の156号を初めて走ったが、アップダウンが多くてけっこうたいへんだった。よく聞く尾根幹っていうのはこのあたり?
橋本のあたりで少し迷ってから129号に入り、厚木まで長い距離をひた走る。この道は車の流れに乗りやすく、追い風で快調。
厚木で246号に入るあたりで、小腹がすいたので、松屋で朝飯。

246号は渋滞気味。このへんからは自転車乗りも増えてくる。
246号といえばヤビツ詣でだが、こんなブログ名のくせに表ヤビツは走ったことがない。ヤビツに行ったのは裏から表に下った1回だけ。いかんせん埼玉県民だから、もっと近場にある峠に行ってしまう。
板戸で左折して63号を南下。海が近付くと風向きはゆるい南風に。国府新宿の交差点に10:00。箱根へ通じる1号線に入る。

83㎞をちょうど4時間、ほぼ予定通り。
道の確認に、ジップロックに入れた地図をステムに両面テープで貼り付けて走ってる。ステム上面が平たいタイムならではだが、見栄えははなはだよろしくない。

小田原着が10:40くらい。
サイクルジャージでクラシックのコンサートに行くのはさすがにはばかられるので、小田原駅前の郵便局で、前日に局留めで送っておいた着替え入りの荷物を受取る。ドイターのバックパックをビニール袋に入れてガムテで留めたもの。局留めでの荷物受取は初体験だったが、本人確認の証明書類が、用意していたものでは認められず冷や汗をだかいたが、おまけして渡してもらえた。本来免許証レベルのものが必要。
局留めは便利だが、土日に窓口が開いている郵便局は意外と少ないので、事前のきちんとした調査が必要な技だ。
箱根前の、最後のコンビニのローソンで、おにぎりとプッチンプリンを補給。11:05。アンカーとスペシャ乗りの方とコンビニで一緒になったが、箱根では自転車乗りには思っていたほど遭遇しなかった。あんパンを携行食にしてスタート。

箱根の上り。序盤はゆるい傾斜だが、山の中に入ると6%くらいがずっと続き、たまに8%くらいまで。それほど激坂ではない。距離の長さと、勾配が緩まないのがこの峠の特徴。宮ノ下までは、それなりにたいへん。

想定以上だったのが、車の多さ。姫之湯以降は車がつまってしまい、車列の狭い左スペースをすり抜けながら上らないといけない。大型バスがけっこう通るので、すれ違いがけっこうギリギリで気を使う。車幅感覚のあやしいドライバーがスレスレを通っていくのもおっかない。


ふつう箱根の上りといえば芦ノ湖への上りみたいだが、目的地の会場があるのが千石原なので、宮ノ下からは箱根裏街道を走る。次は芦ノ湖までの上りも行ってみたい。走ったことがあると、箱根駅伝をテレビで観るときもっと楽しめそう。


箱根裏街道に入ると、車が減って走りやすくなった。勾配もおとなしめに。紅葉はきれいだったけど、地形的には、たまにきれいな滝があるくらいで、見所みたいなものはさほど無い感じ。箱根は、ロングライドの経由点で、越えなければならない関門、という印象だ。

ピークを越えて千石原に到着したのが12:20くらい。千石原は店も多く、けっこうひらけていた。
開場の一時間前についたので、予約していたチケットだけ先に購入し、汗を流して着替えるため、会場の隣にあったマウントビュー箱根の立ち寄り湯に。

お願いしたところ、自転車をホテル内に入れて頂けた。
温泉については、露天風呂もある標準的な内容。においも肌への刺激も強くないわりと穏やかな湯だった。
風呂から出てわりと目立つところに「破」のスタッフの寄せ書きのポスターが掲示されていた。

疎いので2~3人しか名前がわからない。
まだ時間があったので近くのローソンに飲み物を買いにいったら、内装がえらいことになっていた。

基本アスカ組(死語か?)だが、マリも好きなのでつい写真を撮ってしまった。
「破」公開時にコラボが少し話題になっていたが、それからずっとやっているのだろうか。限定のおみやげなんかもも置いてあったが、欲しいものがなかったのでスルー。

コンサートは14時から。ホール内の撮影禁止だったので写真はいっさい無し。
バックをつとめる東京ハルモニアのみでのカノン、続いてコレルリの弦楽合奏曲3曲。
そして本日のお目当て、プーレの演奏によるヴィターリのシャコンヌ。
この曲、大好きで音源も20種類くらいは持ってる。ヴァイオリン弾きなら誰でも知ってる超名曲のわりに、実演で超一流のプロが弾くのは、意外と珍しい曲。ジェラール・プーレがこの曲を弾くと知り、聴きに行くことを即決した。
後半のプログラムはヴィヴァルディの四季を全楽章。アンコールは赤とんぼの変奏曲。
疲れていたためか、夏の2楽章と秋の1楽章で少し寝落ちした・・・。
プーレ氏、実演での印象は、録音でもわかっていたが空気分の多い音で、響きで楽器を鳴らすタイプだった。それにしてもうまかった。左手の安定感もすごいが、右手があの年であんなにシャープに動くのがすごい。ジェラール・プーレについては別エントリにしたためたい。
終演後はもう一つの目的地、「星の王子さまミュージアム」へ。



サン・テグジュペリ、好きとかそういう言葉で片づけられないくらい思い入れのある作家。大学時代に「夜間飛行」や「人間の土地」を読んで、めちゃくちゃかっこよくて、彼のように思考できるようになりたいと憧れたものだ。詩情と漢らしさが一体となった独特の世界。新潮文庫の海外翻訳の常で活字も小さく旧字も使用していたり、けっして読みやすくはないが、我慢して読むだけの価値はある。
「星の王子さま」はいうまでもなく傑作だけど、傑作すぎて改めて好きというには面映ゆい感じ。
ミュージアムは、あくまで「星の王子さま」にターゲットをしぼった展示内容だった。展示されていた、著者をはじめとする写真の数々が、すごくかっこよくて、絵はがきセットとかポスターとかあったら、ぜったいに買うのに。残念。
館内では作中設定に基づいて、バラがたくさん植えられていた。
花をたくさん撮ると写真がうまくなるとどこかで読んだので、50枚くらい設定を変えつつ撮った。




いちばん面白かった、いい写真やセットが並んでいる館内展示
は、これまた撮影禁止だったのが残念。

ちなみに自転車は、監視人の目の届く駐車場の一角に置くシステムだった。入り口出口で警備人が目を光らせていて、盗難はそれほど心配しなくていいと思う。
アニメを壁面に写す疑似3Dのショーをやっていたが、微妙にしょぼかったので、最後まで見届けずに帰る。

箱根からの下りは、行きの時からは比較にならないほど混んでいた。
宮ノ下手前から箱根湯本駅までずっと渋滞。車の人は下まで降りるのに何時間かかるのだろう、と思った。秋に車で箱根に行ってはいけません。
車列を左から抜くのでまったくスピードが出せず、下りきるまでえらい時間がかかった。
帰路はフル自走だと翌日の仕事に支障が出そうなので、箱根から海沿いを60㎞ほど走って、鎌倉から輪行する。
1号をひたすら走り、途中から134号で鎌倉まで。このへんの道は、舗装のいいところは路面がきれいでとても走りやすい。海の好きな人はたまらんだろうなーと思いながら走った。夜だったので何も見えなかったが。
鎌倉駅着が20:26。

鎌倉発21:04の湘南新宿ラインに乗って帰るつもりでスケジュールを立てていたが、まさに予定通り。池袋で東上線に乗り換えて22:30頃に帰宅。


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